変形性股関節のこと Vol.6(素敵な先輩と導引法)
今回のブログはこれまでの「変形性股関節症 Vol.1~5」の続きになります。
「変形性股関節のこと」シリーズVol.1はこちら
前回の記事「変形性股関節のこと Vol.5」はこちら
素敵な先輩Y先生との出会い
今の職場で素敵な先輩Y先生と出会いました。
大学病院では、週に1回外の病院に勤務する外勤日という日が設けられているのですが、私は火曜日が外勤日、一緒に入局した先生は金曜日が外勤日でした。Y先生は週に1回金曜日に診察をしてくださる非常勤の先生なのですが、私は金曜日は職場にいるためY先生との接点が多くありました。2分の1の確率で、もし金曜日が外勤だったらここまでお話することがなかったかもしれないと思うと、かなりのご縁だとありがたく思います。
また、Y先生は腎臓内科の医師で、私もかつて腎臓内科医として働いていたので、共通点も多く、可愛がってもらっていました。
いつ、どんな状況で、そういう話になったのか覚えていないのですが、西洋医学の良い点や違和感のある点、東洋医学のことを話しているうちに、すごく感覚が近いような気がして、どこからともなくスピリチュアルの話になりました。
私はこれまで、医師のスピリチュアルを語り合ったことなどなかったので、とっても嬉しかったのを覚えています。龍ちゃんのことを医者仲間にお話したことも初めてでした。私たちは、医学についてもスピリチュアルについても沢山お話しました。
ただ、不思議なことに、思い描いている世界は似ているのに、そのアプローチ方法がお互い少し違っていて、そこがとても面白く、次にY先生は何に出会うのだろうと楽しみになります。
毎回お互いに新しい情報や方法に出会い、それを共有する、金曜日が素敵な曜日になりました。
そんなY先生がいつも勧めてくれていたことに「導引法」というのがありました。
導引法
全く初めて「導引法」について聞くという方に(私もY先生から教えてもらうまでは、全く聞いたことがありませんでした。)「導引法」とは何か、と一言で尋ねられると、イメージしやすいのは、中国の伝統的な健康体操(語弊がありますが大きくイメージを捉えるためには、太極拳を思い浮かべてもらうと良いかもしれませんが、似てかなり非なるものだと思っています。)です。Y先生は、この導引法を始めてから、どんどん元気になり、食事もあまり食べなくても平気になり、健康的にやせたとおっしゃっていて、いつかやってみたいと思っていました。
興味がわき、初めて導引法に参加してみました。導引には動作の種類がいくつかあります。
その中には「三国志」に出てくる曹操の主治医であった名医「華佗」が作ったと言われる五禽戯(ごきんぎ)が有名です。
五禽戯の動作は、5種類の鳥と獣(虎、鹿、熊、猿)の姿を模倣した動きで、それぞれの型で東洋医学でいう五臓六腑を強めたり、関節を強化したり血流をよくしたりと、体質を増強させ、疾病を予防する働きがあります。
また、「導引」とは読んで字のごとく「導き引く」のですが、何を導き引くのかというと、「気」です。
導引法だけでなく、東洋医学では「気」をとても大切にします。単なる健康体操ではなく、いかにして「気」を身体の中に取り込むか、また「気」が身体の外へ流出するのを防ぐかということをとても重んじます。そして、その「気」を導き引くための動きが導引法です。
導引の先生からの教え
参加した導引では、体操の形や格好だけを学ぶのではなく、終わりに必ず勉強の時間がありました。闇雲に動きだけを真似るのではなく、その背景にある概念を学んでいきます。
この学びの時間では、これまでの西洋医学に身をおいてきた私には驚きのお話も沢山ありました。
導引法で学んだお話は、とても面白いものが多いので、また改めて導引法については別に書きたいと思いますが、そのうちの一つをご紹介します。
今のコロナウイルス感染症の中を生きていくヒントにもなりそうです。
「力は血から」=「ちからはちから」という言霊があるようで、血がなければ力は生じないということで、血液が浄化をされていて健康に保たれていることが重要だといいます。では、「血液が健康に保たれている」というのはどういう状態を指すのでしょうか。
「血液が健康に保たれている」というのは、「弱アルカリに保たれた血液」のことを指し、酸性に傾くと病原菌の繁殖しやすい状況になり、強アルカリもまた健康ではないということで、中庸を得た弱アルカリの血液こそが力の源泉だというのです。
これは非常に興味深く、西洋医学でも西洋の代替医療でも酸性とアルカリ性のバランスはとても大切にします。
大昔の人は、pHが測定できるよりももっと前から、この血液の酸性、アルカリ性のバランスが大切なことがわかっていたのだと思うと、本当にすごいと思います。
それでは、この弱アルカリの血液を保持するためにはどうしたら良いだろうという疑問がわきます。
「断穀清腸」ということを基本とし、そのためには生食・素食(全体食)や毎月1日断食としたりという方法をとるようです。
最近、「腸を整える」ことは西洋医学でもトピックです。
コロナウイルスが怖くて運動ができないと「コロナ太り」で悩んでいる方も多いと思いますが、コロナウイルスもさることながら、他の病気からも身を守らなければならない私たちは、今こそ、血液を弱アルカリ化するような食事や運動が必要なのかもしれません。
導引の動き -「緊張」と「弛緩」-
私の股関節と導引の動きですが、もしかしたらまだ私には導引は早いのかもしれないと感じた部分がありました。というのも、導引は型を覚えてそれらしくやれば良いのではなく、動きながら観念で「気」を感じていきます。また動きも、意識的に動かす「緊張」と同じだけの時間休ませる「弛緩」のこの2つをきちんと合わせて初めて「導引法」の動作となるとのことでした。
私は、正直型をきちんと覚えるところまでも行っていないのですが、私はどうしても自分の股関節の痛みが気になり、どこかで力をかけて、関節に負担がかからないようにしたりと、いつも「緊張」が表に立ち、この導引という動きの中で「弛緩」をさせることがどうしてもできなかったのです。
私の恐怖心が打ち勝ってしまったのかもしれません。
私には「弛緩」が必要なのに、動きの中で「弛緩」を得ることがとても難しいという、状況となり、頭では「導引法」がとても良いことがわかっていて、やっていくとすごい世界が見えそうだと実感する一方で、身体がなかなか応じてくれませんでした。
しかし、導引法を行うことによって、今後私に必要なのは「弛緩」だということがわかり、次の目標は「弛緩」になりました。
今回も最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。今回は、少し難しいお話でしたが、「導引法」は私に多くのことを教えてくれました。「三国志」時代から、全く同じではないかもしれませんが、長い間人間の健康を守ってきただけのことはあるすごい概念だと思いました。また、私がもう少し改善した時に、再度チャレンジしたいと思っています。
次はいよいよ「弛緩」を探すことが目標となりました。次のブログもぜひご覧ください。よろしくお願いいたします。
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